2017年02月18日

『 Hidden Figures 』

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『 Hidden Figures 』公式サイト

鑑賞日:2017年2月17日(2D英語)

ところで昨日見た「Hidden Figures」、日本ではいつ公開なのか知りませんが、「La La Land」に続き、いかにもアメリカ映画かつ、見た後に何だか幸せな気分になる映画で大変秀逸でした。実話ベースというのもね。ついでにケビン・コスナーすげー久し振りに見たよ。

アメリカとソビエト、どちらが人類初の有人宇宙飛行を可能にするかというスプートニクな時代のNASAの宇宙計画の裏側に知られざる黒人女性スタッフの姿があったという、近年90才前後で国から表彰を受けた3人の、NASAでの活躍と葛藤を描いた物語でした。

ケネディが大統領で、キング牧師が闘っていた、まだ街頭の水飲み場も、オフィスのコーヒーマシーンもトイレも、図書館も、学校も、バスの席も白人と有色人種が公然と別々に振り分けられていた時代に、女性かつ黒人という立場で個の能力の発揮のために意識の壁と闘っていたこんな才媛がいたんだなあ。

登場する三人の女性それぞれが結果的に全て「黒人女性初の◯◯」というタイトル持っちゃうぐらいで、そんな彼女らが当たり前のように一々人権侵害されるのが痛ましいのですが、それを全て己の能力と家族の理解で跳ね返し乗り越えていく姿が痛快です。皆それぞれ親やパートナーに恵まれているんだな…。

小さな娘が驚くべき数学の才能があることに気づいた両親が様々な弊害がある中どうにか彼女に最高の教育を与えてあげたいと奔走する姿など、たまたま彼女らが理科学分野のパイオニアだっただけで彼女らの闘いはもっと人としての根本にあるので、日本のプロモが所謂流行りのリケジョ云々にしないか心配。

ただ個人的好みの一つとして、数学も科学も全くダメ子だし、SFファンでもないんだけど、「人類初の宇宙飛行もの」には弱くて(「オネアミスの翼」大好物)宇宙飛行士のグレン・パウエルが非常に快活な好青年として描かれてるのも良かったです。やっぱね、ロケット打ち上げってロマンなんだよ。

ネタバレになりますが、宇宙開発部に有色人種初の職員として異動になった主人公のキャサリンが、所属の建物内の女子トイレの使用を許されず、往復40分かけて遠くの別棟の有色人種用トイレに行かなきゃいけないのが可哀想でさあ…。女性だし、こんな生活してたら膀胱炎になっちゃう!と心配する私。

異動して最初に彼女が女性の上司に女子トイレはどこかと聞くと、その上司はなんの悪びれもなく「ここにあなたのためのそんなものがあると思う?」と返すのですよ。差別という意識すらない時代。恐ろしい。

それにしてもキルスティン・ダンストが「ミセス◯◯」とか呼ばれて登場して何の違和感もないので驚いた。え、これ…キルスティン・ダンスト…だよね?みたいな感じで。大人になりました。というか円熟してきました。

ケビン・コスナーも「アンタッチャブル」の頃のアルマーニのスーツがピシッと決まってた頃を思うと、腰回りがすっかりおじいちゃんになってきたのですが、「マン・オブ・スティール」のときのおとん役も良かったよな…。

そうそう、一番上は理解あるのに直属の上司がクソな環境で苦しんでいる方が見るといろいろ死ねるシチュエーションも数々ありました。(苦笑)

とてもポジティブな気分になれる映画です。少女たちよ、ペンを持て。ついでに剣を持ってもいいと思う。頑張れ。私たちはこの時代より恵まれた環境にあるはずなのだ。

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こちらがキャストと実在の人物の比較です。キャサリン・ジョーンズ、メアリー・ジャクソン、ドロシー・ヴォーン。あと時代のせいなのか、彼女らが最高峰のインテリな人たちだからなのか、独特の癖はあるけれど、今の黒人のお姉ちゃんたちよりずっと綺麗で優雅な話し方(言葉遣い)してたなー…と感じたのですが…。


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『 La La Land 』

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『 La La Land 』公式サイト

鑑賞日:2017年2月14日(2D英語)

早起きして勉強したテストはまあまあな出来でしたが(こんなの間違えるなよが二つぐらいあったが)、早起きした分眠い……。でも見に行くんだ、「La La Land」……。

映画館が、とても寒いんですが。これ、始まったら暖かくなるの?

こっちではオスカーに大手をかけてるから公開延長してるっぽい「La La Land」を英語原語放映ドイツ語字幕版で見てきたー!見れて良かったー!なんてチャーミングという形容がピッタリな映画だろう!

私の中のライアン・ゴズリングがすっかり変態の俺ちゃんだったからいけないんですが、ライアン・ゴズリングもエマ・ストーンも隣のお兄ちゃん、お姉ちゃん的にとても魅力的で、初っ端からミュージカル全開なんだけど、楽曲もとても良くって心に残るメロディの数々…!

舞台は現代ですが、雰囲気というかアートディレクション的には50sのミュージカルってイメージで、使われてるフォントなんかはアールデコで、古き良き時代のハリウッドミュージカルをオマージュしてる感じでした。

売れない女優とジャズピアニストのロマンスというありがちな設定なんだけど、ヒロインのミアが「ジャズって好きじゃないんだよね。だってエレベーターミュージックじゃない。ケニーGとかダサいし」と言ってクラシックジャズを愛するセヴに火をつけるシーンはもうわかるわかる過ぎてあうー!となってしまった。

自分もかつて老舗ジャズレーベルで働いてた人間のはしくれなので、あまりに先人が作り出したものが偉大過ぎて成長できず、ジャズの皮を被った差し障りのない音楽のスムースジャズというジャンルがどんなにガンであるか!という憤りは本当に賛同できるのでセヴの気持ちすげー解るというか。

「ジャズは死にかけてる。お前みたいにクラシックジャズこそがジャズだという人間が余計そうしてるんだ。子供や若者が聴かない音楽に未来なんてないんだよ」とスタイルを変えた(ポップミュージック寄りになった)ジャズ仲間に説得されるセヴのシーンはねえ…。解る…。本当にそうなんだよ…。

にしても、女優やミュージシャンという自分の才能一つで生きていく人間、食うために信念を捨てなきゃならないとか、何度チャレンジしても認められないことに傷付き疲れたとか、なんかもー、ガシンガシン来てやばい。とてもロマンティックなストーリーなんだけども。

はあ…でも茨の道を行く中で、君なら大丈夫だよ!と言ってくれる人が側にいてくれるっていいなあと思いました。それだけにラストは切ないんだけど。

ストーリーやスタイルはあくまで王道、かつエネルギッシュで完成度も高いときてこれは話題になるの納得しました。素敵な映画をありがとう、デイミアン・チャゼル監督!

うわあ!ライアン・ゴズリングとライアン・レイノルズ間違えてたあ!!😱😱😱ゴズリングはロマンティック系多かったですね!

今日早起きして眠かったから寝ちゃたらどうしようと思ってたけど2時間半近くあったのにパッチリ見れました、「La La Land」。

そういや「La La Land」の最初の印象がビョークのIt's Oh So QuietのPVにすごく近かったんですが。

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こっちのむっちゃブルーノート意識してるデザインのポスターもいいなあ。


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2017年02月06日

『 The Great Wall 』

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『 The Great Wall 』公式サイト

鑑賞日:2017年2月4日(2Dドイツ語)

さて、なんでPotsdamer Platzまでやってきたかというと、初!ドイツで映画館!をしにやってきたのです?CinemaxX Berlin!

調べてみたらもうドイツでは日本ではまだ公開してない映画も終わりに差し掛かってるのも多く、「アサシンクリード」もマット・デ芋ン in チャイナな「グレートウォール」も英語で上映してくれてるとこではレイトショーのみ!流石にまだ一人で真夜中の地下鉄とか怖いんで、日中回しか行けん!

そうなると、圧倒的にドイツ語吹替えなんですね。まあ、解らないなりに楽しんでくるよ!考えるな!感じろ!てなわけで「グレートウォール」をドイツ語で見てくるよ!

初!ドイツ語吹替え映画!「グレートウォール」!なんか思ってたのと違ったというかチャイニーズ二つの塔みたいな話でした。細かい台詞が解らなくても理解できる感じ!チャン・イーモウ監督なのにラブ要素ない!分かり易いカラフルな鎧の兵隊さん!そして鎧デザインがなんとも三國無双風だ!

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古代中国の皆さん、一体ナニと戦ってるんだ!マット・デ芋ンは途中まで思いっ切り小汚くて、そして弓の名手だよ!

ドイツ語吹き替えで細かいことは解らなかったんだけど、要するに、万里の長城の向こうの岩に隕石と共に地球外生物がやってきて、それが中華を脅かしているということですよね?歴史モノかと思ったらSFですかい?!

それにしてもドイツ人、映画が終わると全くエンドロール見ずに帰り始めます。最後まで粘ってたら、私一人だったよ。

映画の値段は大人一人9.3ユーロ。サービスデイのときの日本の値段と同じぐらいだね。アメリカもこんなもんだった。(ど田舎行くと半額ぐらいだったりすることもあるけど)となると、映画を見るという行為は欧米では必ずしも安いことではない。それでも見る人が多いのはもう文化としか言えんのかな。

そういや今日チケット売り場のお姉さんに「「グレートウォール」のチケット1枚ください」「これドイツ語吹き替えですよ?」「はい、解ってます。それでいいです」「いいんですね?」と念を押された。ダメだ…やはり英語しか出てこない…。

「グレートウォール」のマット・デイモンはもっさりしてるし全然露出しないし武器も弓と技巧派系なんであんまり強そうに見えないんだけど、作中では相当強い。途中で「あ、そうだ。こいつジェイソン・ボーンだもんな」とふと気づいたわけです。

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劇中はリン隊長の鎧、もっと青々としてるのよ。色、デザイン的に三國無双の王異を彷彿とさせられました。こういう前髪がワンレングスで長くて凄く高い位置で髪をまとめてるポニーテールもゲームキャラっぽいんだよな〜〜〜。そして何故か中華勢の皆さん、男性は殆どが同じように前髪が長いワンレングスお団子にまとめず垂らし髪で、メットオフにするとなんか……凄く男エルフだった……。(苦笑)三國無双6の周瑜みたいな…。

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女優さんはお初に見る気がする。若手中国人女優ジン・テイエンさんだそうです。美人さんですね。

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あ、王異というより張郃さんかも……。

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こーんな手の込んだ飛込み台?から全身真っ青の鎧に身を包んだ、リン隊長率いる女性軍団が腰に命綱をつけて的中に飛び降り降下し、長い獲物でできるだけの敵を斬り倒してからまた反動で台まで戻り、消耗した長物を補充しつつ何度も飛び込む……という決して効果的というか合理的でないやり方で敵を駆逐するんですが、これやるの女性兵士だけなのよね。女性兵士故の身軽さを利用した戦術なのかもしれませんが、一方通行立体起動という感じで美しくも悲哀に満ちた部隊でした。

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アンディ・ラウはこれがハリウッドデビューらしく、呉用先生的なポジション(軍師)なんだけど、ちょっと存在感が薄かったかなあ……。最期頑張ったけどね……。

あ、ちなみに、言及するの忘れるほど存在感なかったし、大した役割を果たさない役だったんだけど、ウィレム・デフォー出てるんだよ。あんな名優結構な無駄遣いして、いいのか、イーモウ監督。


posted by 益子繭己 at 23:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月29日

『 真田十勇士 』

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『 真田十勇士 』公式サイト

鑑賞日:2017年1月29日(2D)

そういや殆ど寝てたんだけど、飛行機の中で「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」と「真田十勇士」を見たのでした。「真田十勇士」のあの異様に長いアニメパートは一体?元々舞台だからあらゆる部分が大袈裟なんだけど十勇士集めのシーンは実写よりアニメの方が予算がかからなかったとかそういうの?

松坂桃李くんな霧隠才蔵はクールを気取ったキャラではあるんだが、あのムササビの術みたいなマントを駆使した忍術があまりにギャグというか合成特撮過ぎてツッコミどころしかなかったんだけど、いいのか、アレ。舞台ではどうやってたんだ?筧十蔵がなんかホモっぽかったり、三好兄弟はまあ、大体ああいいう扱いなんだけど、由利鎌之助は槍の使い手でやたら格好良かったです。あと元々の真田十勇士(池波版)で真田大助って十勇士にカウントされてた?うん?穴山小助がいなかった??

淀君どころか豊臣秀頼まで殺害しちゃう?とどーすんのこれ?って感じだったけど、そこは笑いで落として、しかしあの結末というのも……舞台なら許せるのかなあ。映像として見ると邦画のダメなところが集約しちゃってた気がする。アニメのシーンも「キル・ビル」みたいな挿入のさせ方だったらオシャレだったんだども……。

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ポスターはこんなかっこいいのもあるのに……。


posted by 益子繭己 at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『 ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち 』

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『 ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち 』公式サイト

鑑賞日:2017年1月29日(2D字幕)

せっかく楽しみにしていた久々のティム・バートン作だったんだけど、やはり飛行機の中の小さな画面で見るといろいろ印象が薄くていかんね。音も悪いし。

エヴァ・グリーン様の再来ではありますが、盟友ジョニー・デップがいないバートン作てのも相当久し振りなのでは。でもジョニーの個性ばかりでなく、その「奇妙な子供たち」が主役な感じが良くて、なんとなく古き良きバートン作に懐古していたような気がします。

空気を操り重りがないと宙に浮かんで飛んでいってしまう酸素?少女、触れるものに火をつけてしまうチャッカマン少女、怪力幼女に夢を映写できる少年、あらゆるガラクタや有機・無機物の破片から新たなクリーチャーを作れちゃう少年。口が頭の後ろにある少女、ゴーゴンな双子……などいろんな子供達が登場します。主人公の少年は自分はあまりにも平凡な人間だと思ってたけど、実は祖父譲りの特別な才能があって……というやつです。

悪役だとそのキレキレッぷりが毎度すごいサミュエル・L・ジャクソンが、それは傲慢で狡獪で暴力的なマッドサイエンティスト役です。奇妙な子供達を守る役目を司っている鳥に変身できる女性がこの世には何人かいるという設定なんだけど、エヴァ様の華麗な変身シーンも見ものです。今回エヴァ様はおっぱい要員じゃないよ。(笑)

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「ミス・ペレグリン〜」のクリーチャーはティム・バートンというよりどっちかっつーとデル・トロ風でした。すごくキモイ。子供の頃見た悪夢の権化という感じだよ。


posted by 益子繭己 at 23:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする