2017年11月16日

『 ゴッホ〜最期の手紙〜 』

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『 ゴッホ〜最期の手紙〜 』公式サイト

鑑賞日:2017年11月15日(2D字幕)

本日はレディースデイ活用につき、「ゴッホ 最期の手紙」と「パターソン」をハシゴしてきました。「ゴッホ 最期の手紙」は昨日調布で見た友人も、今日六本木で見た私もパンフ完売だったので、文化村系のおば様受けのしそうな作品だし製造量の見通しが甘かったのでは。(苦笑)



なにこれ、ちょっと欲しいじゃないか!耳が着脱可能とかさ!
映画「ゴッホ 〜最期の手紙〜」公開記念 Change the ゴッホくん | パルコリミテッドストア [PARCO LIMITED STORE] store.parco-enta.com/fs/parco/gd1026



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もうこの予告編を見て戴ければ一目瞭然なのですが、全ての映像がゴッホタッチの油絵となって動きます。CGではなく手描き絵によるアニメーションというのが気の遠くなるような作業です。
youtube.com/watch?v=Q_k7XV… @YouTubeより

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登場する人物は元の役者の特徴も残しつつ、ほぼ全ての人物がゴッホの作品に登場する人物に扮して登場します。すっごい似てるの、皆。数ヶ月前に偶然パリのロダンミュージアムで本物のタンギー爺さん見てきたばっかりだから、あれ!タンギー爺さんなんでこんなところに?な気分に。(笑)

物語はゴッホの死後、彼の遺した手紙を託す相手を探しているうちに彼の不可解な晩年と最期についての謎解きといった形で進行します。とにかく少年時代から37歳で亡くなるまで闇が深いゴッホの人生。今は巨匠とされてる彼の絵が生前では一枚しか売れなかったという残酷な現実。

親の期待に応えようとまともな職に何度もチャレンジするも結局ダメで、唯一打ち込める情熱を持てたのが絵だった彼が、生前はその感性を全く認めてもらえず、それでも芸術家たらんと足掻いた結果心を病んでいくというのがね……つらい…ゴッホの人生描かれて辛くないはずがありませんが…。

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動く油絵のビジュアル的美しさに加え、ミステリー作としてもなかなか面白いのでオススメです。シアーシャ・ロナンやエイダン・ターナーとかも出てるし。

少し前に美術館に来る女性をナンパするオヤジ云々で「この画家は生前は不遇で…」とかいう決まり文句が揶揄されてたけど、そういうオヤジはともかくやはり人間は生きてるときに幸せじゃなけりゃ救われねえんだよ…と思いました。死後の栄光なんて本人にゃ関係ねえんだよ…。(素面で酔ってきた)

悲しいけど良い作品でした…。パンフ欲しかったなあ。


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2017年11月13日

『 マイティ・ソー バトルロイヤル 』

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『 マイティ・ソー バトルロイヤル 』公式サイト

鑑賞日:2017年11月3日(IMAX 3D字幕)

「マイティーソー:ラグナロク(バトルロイヤル)」豪華版パンフ売り切れてるーーー。でも初回特典のクリアファイルはもらえました。

とりあえずネタバレにならない程度に言うとワイティティ節が火を噴いていて無茶苦茶面白かったです。ロキの扱いが酷くて愛を感じました。

それにしてもこんなにツェッペリンの移民の歌が最高に似合う映画もないですわ。

いやー、ラグナロクむっちゃ面白かったけど、僕は地球でヒトの格好して化けながら喧嘩しては仲直りをするを繰り返す神兄弟の珍道中ロードムービーを3本ぐらい作ってほしいよ。兄上はジーンズにスウェット、ロキはビシッとスーツでね、二人で狭そうに軽自動車乗ってんの。

品川のIMAX、お初でしたが画面でかいし音響もいいですね。ベルリンのソニーセンターのIMAXより良いかも。



もう今日はずっとこの曲が頭ン中回ってる。「ソー・ラグナロク」最高。
Led Zeppelin - Immigrant Song (Live Video) https://youtu.be/RlNhD0oS5pk @YouTubeさんから

今回アスガルド陥落の危機のお話しなわけだけど、ある人物がこんなときに全然出てこなかったのが今も気になってる。多分「エージェント・オブ・シールド」との掛け合いになってるのでは…と推測してるんだども。

天海祐希のヘラの吹替えはかなり良さそうですね。ヘラ様格好良かった〜〜。黒髪をなでつけると鹿角のような形にメキョメキョってなるのが良い。そしてケイト様のヘラvsティルダ様のエンシェントワンの対決カードを見てみたいとか思っちゃう〜〜。

それにしてもオーディン一家の家庭内の揉め事(=それが世界の揉め事になるため厄介)の原因はよく考えると全て父ちゃん(オーディン)が悪いような気がするんだけど。調停役だったフリッガ母さんがいない今、もうどうにもならんというか。

ロキはお母さんっ子だから。お母さんから教わった魔法。皮肉にもそれを親父に褒められたときのロキちゃんの顔最高だったから。

それにしてもアイアンマンにしろキャプテンアメリカにしろ個別タイトル3作目はややうーん?な出来だったところ、3作目にしてここまでパンチ効いた作品持ってきたソーシリーズ凄い。というかタイカ・ワイティティ監督すげい。なにこのポジティブさ。

兄上は相変わらず筋肉おバカなんだけど確実に成長してて、王座に拘らなくなったからこそ器が大きくなったし、弟とのやりとりも完全にお兄ちゃんになってて弟がいくらバーカバーカバカ兄貴ーーと言ってても本気で怒ってないし弟のズル賢さを逆手に取る方法も身につけてたし、本当にソーいい奴だよ。

弟に対しては俺はお前がどういう奴か解ってる、気に入らないなら何度でもかかってこい、俺はその度にお前をぶん殴って、そして許してやるからってところに落ち着いた感じの兄上最高にチャーミングだし、そんな兄上にくそッ敵わねえ…と思ってるロキちゃんも至高。(ただし諦めは悪い)

ロキじゃ全く相手にならないであろう強すぎる死の女神のヘラ姉上だけど、原典だとヘラはロキの娘なんだよなあ。スレイプニルもフェンリルもヨルムンガンドもロキの子供。そんなこと言ったら原典のソーとロキも兄弟ではないけれど。

ヴァルキリーが現役で戦乙女としてオーディンに仕えている存在ではなく、ソーが生まれた頃にはかつて存在した女だけの伝説的戦士集団として伝わっていて(全滅して伝説になってる)、子供の頃のソーはその強さに憧れてたって北欧神話の可愛い解釈で好きだったよ。ソーの無邪気で天真爛漫さも相まって。無敵の強さのヘラに壮絶な突撃をかける天馬にまたがるヴァルキリー部隊の絵は神話の世界らしい幻想的かつ悲劇的でとても格好良かったです。


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『 ブレードランナー 2049 』

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『 ブレードランナー 2049 』公式サイト

鑑賞日:2017年11月1日(2D字幕)



今日は「ブレードランナー2049」を見て来ました。あの世界線の30年後の話としてはとても良く前作の魂を受け継ぎ、続編として昇華できてたと思う。でもこちらを見る前に公開前に発表された短編スピンオフ三部作はマストシーですね。

人間より優れた種族が人工的に創造できるようになった世界における、何をもって人間と言えるのか?って問いかけはいつでも至高の問いかけですな。

ちなみにレプリカントは戦闘目的、労働目的、愛玩目的といろいろ用途があるようですが、彼らは販売元から出荷される時点では成人の姿まで育成してから出してるみたいなんだけど、構造として人間と同じ有機生命体な以上、仕事に使える成人体になるまでどうやって育成してるのか?育成にかかる時間は?→

→とか一緒に見てた友人と話してました。人間と同じ成長スピードなら時間がかかって仕方ないだろうと。あと成体になったレプリカントは老化するのか?伸ばされた寿命はどれくらいの長さまでOKになったのか?とか不思議に思った部分は多々…。(この辺気になるの、FSS脳だからだろうか)

あとハンス・ジマーが前作の音楽を踏襲した素晴らしいサントラを作ってくれてます。ありがとうハンス。

あと今のSF作品プロダクションは殆んどがCGなんだろうけど、大変に作り込んだ世界観、舞台美術が素晴らしかったです。暗くてゴチャゴチャしたアジア移民の溢れる路地に降り続ける雨。「二つで充分ですよ!」的なギャグ?は抑えられてたが、至る所に漢字文化が存在しているのがまた楽しい。

ハリソン・フォードも頑張ってたよ…。繰り出すパンチにスピード感がなくなってたけど、老いたデッカードを再びやってもらえて良かった。最後のシーンの表情は秀逸でした。


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2017年10月27日

『 セブン・シスターズ 』

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『 セブン・シスターズ 』公式サイト

鑑賞日:2017年10月25日(2D字幕)

本日(否、昨日)Twitterで噂を聞き急遽見に行くことにした東京単館上映の「セブンシスターズ」、なかなか面白かったです。ノオミ・ラパスの腹筋すげえ。一人っ子政策が地球規模で行われているディストピア世界で隠し育てられた7つ子の姉妹が超管理社会と戦うお話です。

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マンデーを長女にサンデーまでの一卵性7人姉妹。ノオミ・ラパスが一人7役するんですよ。ノオミ・ラパスってスウェーデン版「ドラゴンタトゥーの女」のリスベットか。なるほどね。ウィレム・デフォーやグレン・クローズという大御所も出てますが、北欧系の俳優さんも多しです。

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私の好みはサースデーとフライデーかなーー。7人の孫娘を厳しく育てるデフォーじいちゃんの苦悩も良い。グレン・クローズは元々どこか蝋人形のような顔をしてる方なせいか、ディストピア世界のトップに立つ人間というポジションの気味悪さが醸し出されてて役によく合ってました。

パンフレットのレビューに「タイトルに7(セブン)と付く映画にハズレなし!」と書いてあってちょっと笑ったけど、確かに集団戦闘をする話に7人というのは個性を出すのにとてもバランスの良い数だというのはよく解る。

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ちなみに英語圏での原題は"What Happened To Monday"みたいですね。


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2017年10月18日

『 Fate/stay night Heaven's Feel I. presage flower 』

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『 Fate/stay night Heaven's Feel I. presage flower 』公式サイト

鑑賞日:2017年10月18日(2D)

「Fate/stay night: Heaven's Feel」はこれ3部作?4部作?見ててこりゃー少なくともUnlimited Blade Works見てない人には訳ワカメだねって感じしたけど、UB(=凛ルート)とこんなに違うんですね。ハサンの活躍にびっくりしてしまった。

びっくりついでにランサーの兄貴vsハサンのバトルの作画が鬼のようで、ヒィィ〜〜兄貴かっけええええ!!!!だったんだけど、あれだけ追い詰めてて最後は「ファッ?!」になっちゃったよ。兄貴ぃぃぃぃ!!!!陸上選手のような綺麗なフォームで疾走し、呼べば手元に飛んでくるゲイボルグ最高。

本当にランサーの兄貴は全身青タイツじゃなきゃもっと好きになるのに。(爆弾発言)

そして私はおずおずした妹キャラってタイプの女の子にどうもティンと来ない人なので、桜がどんなに凄惨な運命を背負った子なのかは知ってるけど、どーしても「なぜ君はこんな時期にそんなペラペラの生地の半袖ワンピースにサンダルという出で立ちなんだね?」とツッコまずにはいられませんでした…。

凛の私服のミニスカートもコート着るぐらいなら下もあったかくしなさい!!ちゃんと毛糸のパンツ履いてる??とか思っちゃうタイプなんですが、実際真冬にあれくらいの丈のスカートを生足で履いてる命知らずな女子高生はいるので良しとします。

UBではひたすらバカで憎々しいだけだった慎二も、今回は少しはその複雑な心情が解りました。

あ、あと冒頭の士郎の矢渡しのシーンは良かったです。エア射法八節、弓道部員あるあるじゃないか?

ちなみに神父の激辛麻婆は笑っていいシーンだったんですよね??つーかジョージの声で急いでカラーを外して胸元を開けるんじゃありません、神父。けしからん。


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『 サーミの血 』

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『 サーミの血 』公式サイト

鑑賞日:2017年10月18日(2D字幕)

レディースデイ有効利用で本日は「サーミの血」と「Fate/stay night: Heaven's Feel」を見てきました。この左右に振り切った感のチョイス、なかなか凄いだろう。(苦笑)渋谷アップリンクさん、今回で2度目です。今後もホドロフスキーの新作とか見に行きたい。



「サーミの血」はいつか行ってみたいとこリストに入っているラップランドに暮らすサーミ人の少女の話なので興味を持ちました。北欧にはあまり人種差別のイメージないけど、スウェーデンでは長らくサーミ人に対する差別があり、彼らの文明化を図って学校で教育しサーミ語の禁止等が行われていました。

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オーストラリアの入植者が原住民のアボリジニーを人類学的に白人より劣った人種としたように、サーミ人も屈辱的な研究対象とされ、文明のない野山でトナカイの毛皮と肉に塗れた汚い劣等種族扱いをされてきました。差別が常識としてあった時代にそれから抜け出し新しい自分になりたかった少女の話。

主人公のエレ・マリャは綺麗なはしばみ色の目をしたちょっとぽっちゃり系の可愛い女優さん(実際にサーミ人の女優さんらしいです)なんですけど、スウェーデン人の女性たちに紛れると別格的に背が小さくてエッ!となります。そして差別に怯える人間は猫背で下を見ながら歩くもんなんだな…と思ったり。

差別の元凶である自分のアイデンティティを捨てることが果たして自由なのか?幸せなのか?といった気持ちになる結末でしたが、自分ではない憧れの何者かになるためにかつての自分とそれを結ぶものをdisりまくる人を見ると…自分に関係なくてもなんか悲しい気持ちになるよ。

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あ、ちょっとキルスティン・ダンスト似な学校の先生役だった女優さん、「キングスマン」に出てるって、あ、あれだ、あの監禁されてて最後にエクジーとしっぽりやる某国王女様役だった人だ!(笑)

サーミ人のトナカイの放牧生活はモンゴルの遊牧民族に通づるものがあって、独特なヨイクという歌もちょっとホーミーっぽい感じを受けました。民族衣装も今や「ノルディックで可愛い」だけど、昔は差別の目印みたいなもんだったんだろうなあ…。


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2017年10月03日

『 関ヶ原 』

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『 関ヶ原 』公式サイト

鑑賞日:2017年10月1日(2D)

さて移動完了。次は関ヶ原三成無双だ。

だ、大失敗…。時間に余裕あったのに映画の開始時間を勘違いしてて「関ヶ原」最初の15分ぐらい見逃してしまった…。 _:(´ཀ`」 ∠):

「しまさこん が なかま に なった!」から見始めたんだけど、私どれだけミスしましたか……。

あー!せめて秀次事件のとこから見たかったー!!

三条河原のシーンでコンバット三成するとのことで、ここを見逃すとは残念極まりません…。 _(:3 」∠)_

福島正則が無双の市松意識してんの?って感じにふんわりリーゼントな髷だったのはなんなんだ。(笑)

若手の暴動に老いてなお槍の又左っぷりを垣間見せて一喝するダイナゴン前田利家翁良かったなあ。最近の大河では利家、出た・死んだ、ばかりだったから…。

黒田長政のソーラーパネル兜と福島正則の牛角兜って、仲直りのプレゼント交換だったの?

「軍師官兵衛」のときでもそうだったけど、寄りカットで無茶苦茶格好いい岡田准一が、引きカットで他の役者と並んだときに小っちゃ!ってなるの、もはや魅力の一つになりつつある。

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私のミスで残念な鑑賞と成りましたが、相変わらずこの調子なひらかたパーク、早く行ってみたい……。


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2017年10月02日

『 スイス・アーミー・マン 』

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『 スイス・アーミー・マン 』公式サイト

鑑賞日:2017年10月1日(2D字幕)

「スイスアーミーマン」、ダニエル・ラドクリフの本気死体っぷりと潔い子役の栄光捨てっぷりが最高でした。最初この映画の話を聞いたとき、なんでスイスアーミーなんだか解らなかったけど、なるほど十得ナイフ。

下品な表現も多いけど監督がミュージックビデオ畑出身なので絵の見せ方や映像のテンポが軽快で面白かったです。

ドイツでは去年公開だったみたいだから日本で見れて良かった〜。

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珍しく日本版のポスターも好きだよ!このクライマックス、映画始まって5分ぐらいで登場するから。(笑)


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2017年09月07日

『 Dunkirk 』

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『 Dunkirk 』公式サイト

鑑賞日:2017年9月6日(2D英語)

凄い夕立にギリギリセーフでようやく「ダンケルク」を見に来ました。え、これ戦争映画だけどジャンルはサスペンスなの?

うおお、「ダンケルク」…想像以上の作品だった。確かに戦争映画というよりはサバイバルサスペンスといった感じだ。2時間半の長丁場だが、1秒たりとて緊張感が抜けない。一部始終針の穴に糸を通すような緊張感。もたれかかっていいのにずっと座席で上半身軽く前のめりで手を握り締め続けていた。

絶望的に孤立無援なダンケルク撤退戦。地上で浜辺から救いを待ち続ける兵士、海から救出に向かおうと出航する者たち、迫り来るドイツ空軍の攻撃から友軍を守るため空で戦うパイロットたち、その陸・海・空のサバイバルを三点視線でタイムラグを織り交ぜつつ追う。

戦闘機や爆撃機の爆音は敵のものだと悪魔よりも恐ろしく、味方のものだと天の救いのように頼もしい。

出てる俳優がケネス・ブラナーとトム・ハーディとキリアン・マーフィーしか解らなかったんですけど、一人妙に顔が綺麗な人がいたのであれがワンダイレクションの人でしょうか。

基本的に戦争ものは皆地味な軍服(英米は特に)で同じ服、髪型も大差なくヘルメット被ってたり、その上泥まみれでなかなか登場人物の見分けがつかないんだよね。おまけに今作では殆どのシーンが海水まみれの重油まみれです。

あと恐らく脚本が意図的に長い会話のシーンを少なくしてる感じで、長台詞は将校たちが戦況説明してるシーンぐらいです。主人公も殆ど喋りません。

でもこういう口で説明してる間もなく敵機襲来で爆撃に怯え、脱出したくてもなす術もなく心も体も摩耗しきった状態ってこんな虚無になるじゃないかと思いました。

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あとドッグファイトシーンのカメラワークがなかなかに酔います。ちょっと気持ち悪くなった。(汗)この状況だと強いぞ、僕らのスピットファイア!頑張れ、頑張れ、スピットファイア!!になります。

航続距離が短い戦闘機がいかに時間を気にしながら戦っているかが解るシーンが随所にあって、それも見てるこっちを焦らせます。

とにかく、緊張感というものを凄まじく研磨した作風です。ドキドキというよりキィーーンとして身動きできないような感じの。皆、見てくれよな!(おい)

あれ?上映時間99分ってマジ?時計見間違えたかな、自分。でも体感時間が1時間ぐらい差があるぐらいハラハラの救出劇は長く感じたってことでしょうか…。(でもすっごく集中して見れた)

「ダンケルク」においては私は民間船(多分遊覧船どころか個人所有の釣り船)の船長のおじさん(マーク・ライランス)がかなり好きです。民間人でありながら助けを待つ兵士たちの救出に静かに使命感を燃やしているおじさんです。

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この人はもしかして第一次大戦を経験している人なのかもと思った。反応がおかしいキリアン・マーフィー演ずる兵士を見て対応に困惑する息子にすぐに「彼はシェルショックなんだ」と諌めていました。

いやはや…面白くて楽しい映画は今年もたくさんあったけど、「ダンケルク」はなんか異質で「すげえもん見た」って感覚です。SF的外連味はなく直球で一切の飾りのないクリストファー・ノーラン映画。言うまでもないがこの人やっぱり凄い。

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トムハのスピットファイアのパイロットも、ケネスの海軍将校も格好いいんですけど、それでもあの救出作戦における小さな一点に過ぎないという感じで、あくまで作中の時間の経過がこの映画の焦点で本当オーディエンスの引き込み方が上手いなとしか言えません。

私の席の後ろに映画始まるギリギリまで結構な音量で喋っているカップルがいて、軽く私の席に足ガツガツぶつけてくれるし上映中静かにしてくれるだろうか…とちょっと心配だったんですけれど、彼らも見事に引き込まれたようですごく静かに見てくれて助かりました。(笑)

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横ポスも格好いいですね。こういうシンプルなの好きです。

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この被弾して海上に上手いこと不時着するも窓が開かなくなり脱出に手間取り死にかけるトムハの僚機のパイロットのお兄ちゃんもイケメンでなかなか格好良かったです。それ以上に沈みゆくスピットファイアを見て(パイロットが脱出した気配がない)「きっとパイロットは死んでる」という民間船救出チームの息子に「死んでるかもしれないし、生きてるかもしれないんだ!!」と言い全速力で駆けつけるおっちゃん(マーク・ライランス)が格好良くてシビレました。このおっちゃんの咄嗟の判断でこのパイロットは九死に一生を得ます。そして彼は助けられた船から上空を見て1機残ったトムハの奮闘を行け!頑張れ!やっちまうんだ!と戦友の勝利を祈る。熱い。


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2017年08月31日

『 Atomic Blonde 』

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『 Atomic Blonde 』公式サイト

鑑賞日:2017年8月28日(2D英語)

シャーリーズ姐さんが体張って歯を4本砕いた「アトミック・ブロンド」見てきました。流石「ジョン・ウィック」の監督作、一部始終シャーリーズ姐さんが暴れてて凄かった。BGMはこれでもかって80年代曲がてんこ盛り!熱い!壁崩壊直前の1989年のベルリンが舞台です。

銃を持った相手の銃を塞ぎ(発砲する隙を与えない、または奪う)基本肉弾戦で相手をKOし、トドメにチャカって戦闘スタイルの姐さん。ヒールや細かい武器なども駆使してどうやって女が男相手に体術で勝つかってのにリアリティのある生っぽい戦いで非常に見ていて痛い。

というか、シャーリーズ姐さんでかいし水泳選手のように肩幅あるんで、体躯でもあんまり男連中に負けてなくて、この体躯であの技術がありゃ殺せる気がほんとにした。

そしてまかぼいが水を得た魚のようにヒャッハー!でこすくて汚ねえ男を活き活きと演じていました。アイラ〜ブベルリン!!うん、80年代のパンクで汚くて混沌としたベルリンはまかぼいによく似合ってました。

携帯電話やパソコンが出てこないところ、そして登場人物の喫煙量などからも80年代臭が感じられました。

いやあ、イギリスのタスマニアンデビルことまかぼいは貴公子然とした役よりくわえ煙草にアッヒャッヒャと悪だくみしてる役の方がなんて輝くんでしょうか。それにしてもこの監督は満身創痍の主人公を痛そうに描写するのが上手い。シュタージとかKGBとか壁崩壊直前の80年代ベルリン、面白いッスよ!

KGBエージェント(複数)とシャーリーズ姐さんが戦うシーンで、KGBの男が「ダバイ!ダバイ!」と言ってて、あ、こういうシチュエーションでも使うのかと思いました。


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